日本の小学校教育を考える10分
エジプトで注目を浴びる日本式教育。掃除や学級会、日直当番など『特別活動(特活)』と呼ばれる教科以外の活動を指します。日本人にとって当たり前すぎる小学校の光景がなぜ魅力的なのか。エジプト人の視点から改めて考える、日本の教育の在り方と今後とは。
学校で学ぶことは、読み書きや計算だけではありません。集団生活のなかで、社会のルールや協働の大切さなどが養われていきます。日本では、学習指導要領に「特別活動」が盛り込まれ、学校教育の現場で実施されてきました。その内容は、学級会や日直、給食当番、清掃などの学級活動・ホームルーム活動や児童会・生徒会活動、学校行事などが基本になっています。そして、そこで重要視されているのが「人間関係形成」「社会参画」「自己実現」という3つの視点です。 この日本の特徴的な学校文化である「特別活動」がいま、国際的に注目を集めています。サッカーW杯や五輪で話題になった自主的な“ゴミ拾い”や、大震災での自助・共助の意識など、日本人の倫理観や規律感、協調性が、この特別活動によって養われているのではないかとみられているのです。
動画で紹介したエジプトは、2016年に日本と「エジプト・日本教育パートナーシップ」を結び、「TOKKATSU(特活)」を取り入れた日本式教育の導入を進めています。そして、そのほかの国からも日本への視察が続いています。日本人にとってあたりまえの学校教育が、世界に“輸出”されているのです。 一方で「特別活動」は、長らく問題になってきた日本の教員の長時間勤務の一因になっているとの指摘もあり、学校行事などがほとんど実施できなかったコロナ期間を経て、働き方改革の観点から特別活動による教員の負担を減らそうという動きが出ています。日本の教員の働き方改革をしつつ、特別活動をどう続けていくのか――それが、いま問われています。
10:59
地方移住と自分の生き方を考える10分
母の心配
山田裕一郎
10:59
福祉に欠けたピースを探す10分
難病ALSでも生きる喜びを 19歳の挑戦
内田英恵
10:59
明るい認知症の世界を知る10分
ひと足先に認知症になった私から
佐々木航弥
10:59
海洋ごみのリサイクルを考える10分
AT ANY COAST
庄輝士
10:12
捨てられる着物を救う10分
KIMONOルネッサンス
太田信吾
10:58
人種や国籍の平等を考える10分
越境サッカー
岸田浩和
10:59
障がい者の「働く」を考える10分
卵つくりは人つくり
長塚洋
10:59
闘病中の家族の在り方を考える10分
いつものように
山田裕一郎
10:58
漁師の未来について考える10分
海と未来と若者たち
小野さやか
10:59
高齢者の新たなケアを考える10分
ノビシロハウスの伸び代
佐々木航弥
10:59
未知の障がいと出会う10分
理想の世界
杉岡太樹
10:59
新たな介護の在り方を知る10分
365日が宝探し
佐々木航弥
10:58
車いすの少年の挑戦を追う10分
FULL SWING
山田裕一郎
10:50
難病支援のかたちを考える10分
仙人ヘルパー 今田ゆかりALS患者の「生きる」を叶えたい
近藤剛
10:59
CO2削減の舞台裏を知る10分
地球に良いこと
土生田晃
10:34
中山間地域の未来を考える10分
「おすそわけ食堂 まど」持続可能な街づくりへ 22歳の挑戦
今治建城
10:59
畜産で巡る村の循環を知る10分
村で生きる
小林瞬・中村朱里
10:53
技能実習生との共生を探す10分
The Land of Hope技能実習生と社長の約束
岸田浩和
10:58
消費社会と向き合う10分
若さとモデルとサステナビリティと
小西遊馬
10:59
音のない世界を知る10分
You are Art
伊藤詩織
10:49
女性が担う寺の進化を考える10分
TEMPLE WOMEN800年を繋ぐお寺の女性たち
山崎エマ
10:58
孤独と共生について考える10分
The Last Mile 最後の1マイル
深田志穂
10:43
暗闇の中から光を見つける10分
SunCatchers【バリアフリー版】
伊藤詩織
8:00
母親の進化を知る10分
私たちは、自分を否定しない
高島太士
10:27
女性の孤独な闘いを知る10分
SHADOW PIECE
後藤美波
9:04
家族との生き方を知る10分
DUMP MATSUMOTO
チェンハンシン
「誰一人取り残さない」。 持続可能な未来を創るため、国連はSDGsを掲げました。 しかし、SDGsは「目標」にすぎません。貧困・差別・温暖化・・・世界の「今」を映し出すドキュメンタリーは訴えかけます。この現実を変え、未来を創るのは、我々「一人一人」である、と。
解説
DOCS for SDGsでは、これまで中学・高校と連携して、ドキュメンタリー映像を用いたアクティブ・ラーニング型の教育プログラムを実施してまいりました。2021年度からは、中学・高校の探究学習カリキュラムを制作する株式会社トモノカイとともに探究学習の入門プログラムを開発。SDGsを意識したテーマで社会課題を見つめ、生徒が自らの感覚を自覚して「探究モード」へと切り替わるきっかけになる授業を実施することが可能です。
決められた動画を視聴して、
感じたことを言葉にする練習をします。
社会課題を表した動画群のなかから選んだ動画を視聴し、感じたことを言葉にします。
動画で感じた変えたいことの改善策をグループで考えます。
グループで考えた改善策を自由な形式の表現で制作します。
グループ発表を行いフィードバックを実施します。
探究で求められる「課題設定」に必要な、自分の感覚に自覚的になる練習ができるようにワークを設計。 近年ビジネスでも注目を集める「アート思考」のアプローチを参考にしています。 多くの中学・高校での導入実績を持つトモノカイの探究テキスト制作の知見が生かされています。
ドキュメンタリー動画を社会課題ごとに整理してあるので、“社会課題”とはどういうものがあり、それぞれどのような課題なのかイメージをつかむことができます。
自律的に探究を進めていく「探究モード」となるために、まずは生徒が楽しんで取り組めることが重要。 発表形式はレポートだけでなく、さまざまな表現方 法を許容することで楽しく取り組むことが可能です。
探究ステップゼロについてのお問い合わせはこちら(外部リンク)
制作協力
國學院大學教授の田村学氏監修の『一生使える探究のコツ』シリーズなど、全国の中学・高校にて多くの教材導入実績を持っています。
詳しくはこちら(外部リンク)
私たちYahoo!ニュース エキスパート「ドキュメンタリー」は「人々の心を動かして、社会課題を解決する」をミッションにクリエイターの作品発信をサポートしています。ドキュメンタリーが描く社会課題を、SDGsが掲げる17の目標それぞれに呼応させて、DOCS for SDGsページで作品を発信していきます。 本企画で取り上げたドキュメンタリー動画はすべて、Yahoo!ニュース エキスパートまたはクリエイター本人が編集権を持ち、責任を持って企画・編集を行っています。
Yahoo!ニュース エキスパートはSDGsを応援します。
https://www.un.org/sustainabledevelopment/
※当サイトの内容は、国連によって承認されたものではなく、国連やその関係者、加盟国の見解を反映したものではありません。
国連広報センターのSDGs特集
あらゆる場所のあらゆる形態の貧困を終わらせる
飢餓を終わらせ、食料安全保障及び栄養改善を実現し、持続可能な農業を促進する
あらゆる年齢のすべての人々の健康的な生活を確保し、福祉を促進する
すべての人々への包摂的かつ公正な質の高い教育を提供し、生涯学習の機会を促進する
ジェンダー平等を達成し、すべての女性及び女児の能力強化を行う
すべての人々の水と衛生の利用可能性と持続可能な管理を確保する
すべての人々の、安価かつ信頼できる持続可能な近代的エネルギーへのアクセスを確保する
包摂的かつ持続可能な経済成長及びすべての人々の完全かつ生産的な雇用と働きがいのある人間らしい雇用(ディーセント・ワーク)を促進する
強靱(レジリエント)なインフラ構築、包摂的かつ持続可能な産業化の促進及びイノベーションの推進を図る
各国内及び各国間の不平等を是正する
包摂的で安全かつ強靱(レジリエント)で持続可能な都市及び人間居住を実現する
持続可能な生産消費形態を確保する
気候変動及びその影響を軽減するための緊急対策を講じる*
(*国連気候変動枠組条約(UNFCCC)が、気候変動への世界的対応について交渉を行う基本的な国際的、政府間対話の場であると認識している。)
持続可能な開発のために海洋・海洋資源を保全し、持続可能な形で利用する
陸域生態系の保護、回復、持続可能な利用の推進、持続可能な森林の経営、砂漠化への対処、ならびに土地の劣化の阻止・回復及び生物多様性の損失を阻止する
持続可能な開発のための平和で包摂的な社会を促進し、すべての人々に司法へのアクセスを提供し、あらゆるレベルにおいて効果的で説明責任のある包摂的な制度を構築する
持続可能な開発のための実施手段を強化し、グローバル・パートナーシップを活性化する
作品へのコメント
生田研一
文部科学省ユネスコ協力官(SDGs教育担当)
「学校は自分たちのものなのだから、自分たちでつくろう」という子どもたちへの呼びかけは、そのまま、SDGsの主要テーマである「私たち一人ひとりが主体者となって、社会をつくろう」という呼びかけと響き合うものであるだろう。とりわけ、国境を越えて、こうした思いを子どもたちが主体的に確認し、実践し合う姿は、何よりの未来に向けた包摂的な社会づくりへの確実な歩みだと感じる。
小林快次
恐竜学者・北海道大学総合博物館教授
日本とエジプトという異なる国の教育者が目指す子供の未来とは。杉田教授の「教育とは子供たちのため」という言葉に目頭が熱くなった。当たり前のような言葉だが、現代の教育現場でこの根源に真正面からぶつかった教育ができているケースは少ないような気がする。TOKKATSUという取り組みによって、子供たちに植え込まれるお互いへの「Respect」。お互いを認め合い、人とのつながりを作っていく術を自分の手で見つけていく。素晴らしい「人間づくり」を見せてもらった。世界の明るい未来が見えた。