Documentary

ドキュメンタリー作品

  • 3 すべての人に健康と福祉を
  • 3 すべての人に健康と福祉を

難病支援のかたちを考える10分

仙人ヘルパー 今田ゆかりALS患者の「生きる」を叶えたい

仙人ヘルパー 今田ゆかりALS患者の「生きる」を叶えたい
Director 近藤剛
近藤剛

愛知県でALS患者のヘルパーをする今田ゆかりは、患者の心の機微まで読み取ることから"仙人ヘルパー"と称される。施設に常勤せず、フリーな立場で働くのは、ひとりの人間として患者と関わりたいから。仕事が楽しい!と言い切る今田のヘルパー哲学を見つめる。

ALS国内患者数の推移
2013年4月 障害者の定義に難病等を追加した「障害者総合支援法」が施行

国内のALS(筋萎縮性側索硬化症)の患者数は約1万人。いまだに有効な治療法はなく、徐々に身体能力を失っていく苦しい闘病生活は、患者本人はもちろんのこと、最終的に24時間看護を余儀なくされる家族の負担も大きな問題になっています。厚生労働省の調査などでは、呼吸器をつける患者は3割程度で、介護や経済負担などの理由から呼吸器をつけず、亡くなる人も多いといいます。

2000年4月に導入された介護保険制度、2013年4月施行の障害者総合支援法など、難病患者が使える介護の制度は整いつつありますが、重度の患者たちにとって十分なものではありません。家族の負担軽減のために、それまで医師・看護師・家族しかできなかった「たん吸引」と「経管栄養」は、それぞれ2003年、2012年からホームヘルパーなど第3者でもできるようになりましたが、それを実施する人材の確保、育成が課題になっています。

作品へのコメント

生田研一

生田研一

文部科学省ユネスコ協力官(SDGs教育担当)

「このALSの人をできたから、このALSの人をできる そういうケアではない」、「やっぱりひとりひとり(求めるものが)違う」、今田さんが語るこうした思いは「誰ひとり取り残さない世界」へつながる確かな羅針盤ではないか。「人次第で暮らしが変わる」と信じ、出会った人のそれぞれ違うかたちの困難に寄り添いながらケアを続ける彼女の生き方は、私たちひとりひとりの「つながり」が持つ大きな可能性を示唆しているのではないか。

岡部宏生

岡部宏生

NPO法人 境を越えて 理事長/JPA(日本難病・疾病団体協議会)理事/DPI日本会議 常任委員 /日本ALS協会 理事

ALS(筋萎縮性側索硬化症)は日本では7割もの患者が呼吸器を着けずに亡くなっていくことを自ら選択をするという極めて過酷な病である。その原因は家族に介護の迷惑をかけたくないというものも決して少なくない。だがここに存在している今田ゆかりさんのような本当に患者に寄り添える介護者がいたら、患者の気持ちは大きく生きるほうに舵を切るであろう。それは介護職によって命を輝かせる可能性を秘めているということである。人生の伴走者というのはこういう人のことだと実感する。

SDGsで変える未来
  担うのは私たち

「誰一人取り残さない」。 持続可能な未来を創るため、国連はSDGsを掲げました。 しかし、SDGsは「目標」にすぎません。貧困・差別・温暖化・・・世界の「今」を映し出すドキュメンタリーは訴えかけます。この現実を変え、未来を創るのは、我々「一人一人」である、と。

解説

SDGs(持続可能な開発目標)とは?

SDGs(持続可能な開発目標)とは?

持続可能な社会の実現のため、
世界が取り組む行動計画です

SDGsは2030年に向けた「17の目標」(貧困・福祉・教育・気候変動など)。2001年に策定されたミレニアム開発目標(MDGs)の後継として、2015年9月の国連サミットで採択されました。日本政府は2016年12月に実施指針を策定し、国内の自治体や企業も取り組みを進めています。

各目標をクリックすると詳細を表示します。

  • 貧困をなくそう
  • 飢餓をゼロに
  • すべての人に健康と福祉を
  • 質の高い教育をみんなに
  • ジェンダー平等を実現しよう
  • 安全な水とトイレを世界中に
  • エネルギーをみんなにそしてクリーンに
  • 働きがいも経済成長も
  • 産業と技術革新の基盤をつくろう
  • 人や国の不平等をなくそう
  • 住み続けられるまちづくりを
  • つくる責任つかう責任
  • 気候変動に具体的な対策を
  • 海の豊かさを守ろう
  • 陸の豊かさも守ろう
  • 平和と公正をすべての人に
  • パートナーシップで目標を達成しよう
  • SDGsアイコン
Education

教育プログラム

ドキュメンタリーを用いた探究教育プログラム 探究ステップゼロ

DOCS for SDGsでは、これまで中学・高校と連携して、ドキュメンタリー映像を用いたアクティブ・ラーニング型の教育プログラムを実施してまいりました。2021年度からは、中学・高校の探究学習カリキュラムを制作する株式会社トモノカイとともに探究学習の入門プログラムを開発。SDGsを意識したテーマで社会課題を見つめ、生徒が自らの感覚を自覚して「探究モード」へと切り替わるきっかけになる授業を実施することが可能です。

本プログラムは 50分×5コマ を想定しています

  • PHASE1

    感じたことを言葉にする

    感じたことを言葉にする

    決められた動画を視聴して、
    感じたことを言葉にする練習をします。

  • PHASE2

    自分で動画を選んで視聴する

    自分で動画を選んで視聴する

    社会課題を表した動画群のなかから選んだ動画を視聴し、感じたことを言葉にします。

  • PHASE3

    グループで改善に取り組む

    グループで改善に取り組む

    動画で感じた変えたいことの改善策をグループで考えます。

  • PHASE4

    他人に伝える表現を考える

    グループで改善に取り組む

    グループで考えた改善策を自由な形式の表現で制作します。

  • PHASE5

    発表で他人に伝える

    発表で他人に伝える

    グループ発表を行いフィードバックを実施します。

「探究ステップゼロ」の特徴

他の人に伝えるための表現を考えよう

!探究の入り口に立つための練習ができる

探究で求められる「課題設定」に必要な、自分の感覚に自覚的になる練習ができるようにワークを設計。 近年ビジネスでも注目を集める「アート思考」のアプローチを参考にしています。 多くの中学・高校での導入実績を持つトモノカイの探究テキスト制作の知見が生かされています。

!世の中にある“社会課題”について知る

ドキュメンタリー動画を社会課題ごとに整理してあるので、“社会課題”とはどういうものがあり、それぞれどのような課題なのかイメージをつかむことができます。

!発表形式は自由。とにかく表現できた時点でOK!

自律的に探究を進めていく「探究モード」となるために、まずは生徒が楽しんで取り組めることが重要。 発表形式はレポートだけでなく、さまざまな表現方 法を許容することで楽しく取り組むことが可能です。

ドキュメンタリー一覧

現在、探究ステップゼロで活用ができるドキュメンタリーの一部です。
ご相談は以下のフォームよりお問い合わせください。

探究ステップゼロについてのお問い合わせはこちら(外部リンク)

制作協力

國學院大學教授の田村学氏監修の『一生使える探究のコツ』シリーズなど、全国の中学・高校にて多くの教材導入実績を持っています。
詳しくはこちら(外部リンク)

About Us

私たちYahoo!ニュース エキスパート「ドキュメンタリー」は「人々の心を動かして、社会課題を解決する」をミッションにクリエイターの作品発信をサポートしています。ドキュメンタリーが描く社会課題を、SDGsが掲げる17の目標それぞれに呼応させて、DOCS for SDGsページで作品を発信していきます。 本企画で取り上げたドキュメンタリー動画はすべて、Yahoo!ニュース エキスパートまたはクリエイター本人が編集権を持ち、責任を持って企画・編集を行っています。

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