Documentary

ドキュメンタリー作品

  • 4 質の高い教育をみんなに
  • 17 パートナーシップで目標を達成しよう
  • 4 質の高い教育をみんなに
  • 17 パートナーシップで目標を達成しよう

​日本の小学校教育を考える10分

人間作り TOKKATSU

人間作り TOKKATSU
Director 山崎エマ
山崎エマ

 エジプトで注目を浴びる日本式教育。掃除や学級会、日直当番など『特別活動(特活)』と呼ばれる教科以外の活動を指します。日本人にとって当たり前すぎる小学校の光景がなぜ魅力的なのか。エジプト人の視点から改めて考える、日本の教育の在り方と今後とは。

2021年10月1日~2027年10月1日JICA(国際協力機構)がエジプトで「特別活動を中心とした日本式教育モデル発展・普及プロジェクト」を実施
教師の一日あたりの在校時間、2016年と2022年コロナ禍を比較したグラフ

学校で学ぶことは、読み書きや計算だけではありません。集団生活のなかで、社会のルールや協働の大切さなどが養われていきます。日本では、学習指導要領に「特別活動」が盛り込まれ、学校教育の現場で実施されてきました。その内容は、学級会や日直、給食当番、清掃などの学級活動・ホームルーム活動や児童会・生徒会活動、学校行事などが基本になっています。そして、そこで重要視されているのが「人間関係形成」「社会参画」「自己実現」という3つの視点です。 この日本の特徴的な学校文化である「特別活動」がいま、国際的に注目を集めています。サッカーW杯や五輪で話題になった自主的な“ゴミ拾い”や、大震災での自助・共助の意識など、日本人の倫理観や規律感、協調性が、この特別活動によって養われているのではないかとみられているのです。

動画で紹介したエジプトは、2016年に日本と「エジプト・日本教育パートナーシップ」を結び、「TOKKATSU(特活)」を取り入れた日本式教育の導入を進めています。そして、そのほかの国からも日本への視察が続いています。日本人にとってあたりまえの学校教育が、世界に“輸出”されているのです。 一方で「特別活動」は、長らく問題になってきた日本の教員の長時間勤務の一因になっているとの指摘もあり、学校行事などがほとんど実施できなかったコロナ期間を経て、働き方改革の観点から特別活動による教員の負担を減らそうという動きが出ています。日本の教員の働き方改革をしつつ、特別活動をどう続けていくのか――それが、いま問われています。

作品へのコメント

生田研一

生田研一

文部科学省ユネスコ協力官(SDGs教育担当)

「学校は自分たちのものなのだから、自分たちでつくろう」という子どもたちへの呼びかけは、そのまま、SDGsの主要テーマである「私たち一人ひとりが主体者となって、社会をつくろう」という呼びかけと響き合うものであるだろう。とりわけ、国境を越えて、こうした思いを子どもたちが主体的に確認し、実践し合う姿は、何よりの未来に向けた包摂的な社会づくりへの確実な歩みだと感じる。

小林快次

小林快次

恐竜学者・北海道大学総合博物館教授

日本とエジプトという異なる国の教育者が目指す子供の未来とは。杉田教授の「教育とは子供たちのため」という言葉に目頭が熱くなった。当たり前のような言葉だが、現代の教育現場でこの根源に真正面からぶつかった教育ができているケースは少ないような気がする。TOKKATSUという取り組みによって、子供たちに植え込まれるお互いへの「Respect」。お互いを認め合い、人とのつながりを作っていく術を自分の手で見つけていく。素晴らしい「人間づくり」を見せてもらった。世界の明るい未来が見えた。

SDGsで変える未来
  担うのは私たち

「誰一人取り残さない」。 持続可能な未来を創るため、国連はSDGsを掲げました。 しかし、SDGsは「目標」にすぎません。貧困・差別・温暖化・・・世界の「今」を映し出すドキュメンタリーは訴えかけます。この現実を変え、未来を創るのは、我々「一人一人」である、と。

解説

SDGs(持続可能な開発目標)とは?

SDGs(持続可能な開発目標)とは?

持続可能な社会の実現のため、
世界が取り組む行動計画です

SDGsは2030年に向けた「17の目標」(貧困・福祉・教育・気候変動など)。2001年に策定されたミレニアム開発目標(MDGs)の後継として、2015年9月の国連サミットで採択されました。日本政府は2016年12月に実施指針を策定し、国内の自治体や企業も取り組みを進めています。

各目標をクリックすると詳細を表示します。

  • 貧困をなくそう
  • 飢餓をゼロに
  • すべての人に健康と福祉を
  • 質の高い教育をみんなに
  • ジェンダー平等を実現しよう
  • 安全な水とトイレを世界中に
  • エネルギーをみんなにそしてクリーンに
  • 働きがいも経済成長も
  • 産業と技術革新の基盤をつくろう
  • 人や国の不平等をなくそう
  • 住み続けられるまちづくりを
  • つくる責任つかう責任
  • 気候変動に具体的な対策を
  • 海の豊かさを守ろう
  • 陸の豊かさも守ろう
  • 平和と公正をすべての人に
  • パートナーシップで目標を達成しよう
  • SDGsアイコン
Company

企業の取り組み

学校の「金融教育」もSDGsと関係ある!?

2022年4月から高校の家庭科の授業で「金融教育」が必修化されました。

少子高齢化が進み、経済の先行きも見通せない日本社会で、預貯金だけではない資産形成を若いうちから身につけてほしいという狙いがあります。

また、成年年齢が18歳に引き下げられるなか、早くから金融リテラシーを身につける必要性があると指摘されていることも背景になっています。

この「金融教育」とSDGs、一見、あまり関係がなさそうですが、じつは大いにつながっているのです。

金融リテラシーの教育

覚えておきたい「4つの金融商品」

高校生のための金融リテラシー講座で学ぶ4つの金融商品

「金融教育」では、基本的な金融商品について学びます。金融庁が授業の教材としてつくった「高校生のための金融リテラシー講座」(2022年3月公表)では、4つの金融商品を紹介しています。

① 預金・貯金
② 債券(社債・国債)
③ 株式
④ 投資信託(ファンド)

金融庁「高校生のための金融リテラシー講座」はこちらから

トレンドは「貯蓄から投資へ」

日本では「預貯金は安全」という考えのもと、リスクのある投資・資産運用には消極的だといわれてきました。その傾向が如実に表れているのが、日本と欧米の「家計の金融資産構成」を比較した日銀のデータです。

しかし、低金利が続き、物価も上昇しているため、将来にわたって個人の金融資産を増やすためには、適度なリスクを伴う資産形成を意識する必要があります。その知識をつけることが、「金融教育」の目的でもあります。そして、預貯金から投資へと家庭の資金がシフトすれば、企業は市場を通じて資金調達をする機会が増え、それが経済の活性化につながるという好循環が生まれます。その考えのもと、政府も「貯蓄から投資へ」のスローガンを掲げているのです。なかなか身近に感じることのない「投資」ですが、最近では SDGs の理念がより具体的に結びついた金融商品(グリーンボンドをはじめとする ESG 債など)も登場し、世界的なトレンドになっています。

日本と欧米の家計の金融資産構成

大和証券グループでは「貯蓄から SDGs へ」をコアコンセプトに、"資金循環の仕組みづくりを通じた SDGs の実現"に取り組んでいます。次のページでは「投資」や「貯蓄」で応援する SDGs についてご紹介します。

「金融の世界でもこんなにある身近な SDGs」はこちらから

Education

教育プログラム

ドキュメンタリーを用いた探究教育プログラム 探究ステップゼロ

DOCS for SDGsでは、これまで中学・高校と連携して、ドキュメンタリー映像を用いたアクティブ・ラーニング型の教育プログラムを実施してまいりました。2021年度からは、中学・高校の探究学習カリキュラムを制作する株式会社トモノカイとともに探究学習の入門プログラムを開発。SDGsを意識したテーマで社会課題を見つめ、生徒が自らの感覚を自覚して「探究モード」へと切り替わるきっかけになる授業を実施することが可能です。

本プログラムは 50分×5コマ を想定しています

  • PHASE1

    感じたことを言葉にする

    感じたことを言葉にする

    決められた動画を視聴して、
    感じたことを言葉にする練習をします。

  • PHASE2

    自分で動画を選んで視聴する

    自分で動画を選んで視聴する

    社会課題を表した動画群のなかから選んだ動画を視聴し、感じたことを言葉にします。

  • PHASE3

    グループで改善に取り組む

    グループで改善に取り組む

    動画で感じた変えたいことの改善策をグループで考えます。

  • PHASE4

    他人に伝える表現を考える

    グループで改善に取り組む

    グループで考えた改善策を自由な形式の表現で制作します。

  • PHASE5

    発表で他人に伝える

    発表で他人に伝える

    グループ発表を行いフィードバックを実施します。

「探究ステップゼロ」の特徴

他の人に伝えるための表現を考えよう

!探究の入り口に立つための練習ができる

探究で求められる「課題設定」に必要な、自分の感覚に自覚的になる練習ができるようにワークを設計。 近年ビジネスでも注目を集める「アート思考」のアプローチを参考にしています。 多くの中学・高校での導入実績を持つトモノカイの探究テキスト制作の知見が生かされています。

!世の中にある“社会課題”について知る

ドキュメンタリー動画を社会課題ごとに整理してあるので、“社会課題”とはどういうものがあり、それぞれどのような課題なのかイメージをつかむことができます。

!発表形式は自由。とにかく表現できた時点でOK!

自律的に探究を進めていく「探究モード」となるために、まずは生徒が楽しんで取り組めることが重要。 発表形式はレポートだけでなく、さまざまな表現方 法を許容することで楽しく取り組むことが可能です。

ドキュメンタリー一覧

現在、探究ステップゼロで活用ができるドキュメンタリーの一部です。
ご相談は以下のフォームよりお問い合わせください。

探究ステップゼロについてのお問い合わせはこちら(外部リンク)

制作協力

國學院大學教授の田村学氏監修の『一生使える探究のコツ』シリーズなど、全国の中学・高校にて多くの教材導入実績を持っています。
詳しくはこちら(外部リンク)

About Us

私たちYahoo!ニュース エキスパート「ドキュメンタリー」は「人々の心を動かして、社会課題を解決する」をミッションにクリエイターの作品発信をサポートしています。ドキュメンタリーが描く社会課題を、SDGsが掲げる17の目標それぞれに呼応させて、DOCS for SDGsページで作品を発信していきます。

DOCS for SDGsは、大和証券グループ本社様よりSDGsの推進・啓蒙を目的として、提供いただいています。本企画で取り上げたドキュメンタリー動画はすべて、Yahoo!ニュース エキスパートまたはクリエイター本人が編集権を持ち、責任を持って企画・編集を行っています。

Yahoo!ニュース エキスパートはSDGsを応援します。
https://www.un.org/sustainabledevelopment/
※当サイトの内容は、国連によって承認されたものではなく、国連やその関係者、加盟国の見解を反映したものではありません。
国連広報センターのSDGs特集

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