Documentary

ドキュメンタリー作品

  • 8 働きがいも経済成長も
  • 10 人や国の不平等をなくそう
  • 11 住み続けられるまちづくりを
  • 8 働きがいも経済成長も
  • 10 人や国の不平等をなくそう
  • 11 住み続けられるまちづくりを

​地方移住と自分の生き方を考える10分

母の心配

母の心配
Director 山田裕一郎
山田裕一郎

地域おこし協力隊として北海道厚真町に移住し、林業に従事する渡部真子。隊の任期を終えた後も、7歳の娘とこの町で暮らすことを決めた。収入を補うため、ハスカップの栽培にも着手する。高齢化の進む町で育児や経済的な不安を抱えながらも、挑戦は続く。

全国の消滅可能性自治体の割合
地域おこし協力隊の隊員数と取組自治体数の推移

民間の有識者グループ「人口戦略会議」が2024年4月に発表した報告書によると、全国自治体の4割を超える、744自治体に消滅可能性があり、北海道では65%以上の自治体に消滅可能性があることがわかりました。「消滅可能性自治体」とは、20代から30代の女性人口が、2020年から2050年までに半減する自治体のことを指し、その原因は、出生率の低下による自然減と、転入者数から転出者数を引いた人口流出(社会減)に大別されています。映像の舞台となった厚真町は、消滅可能性自治体ではないものの、若年女性人口が42.9%減と予想され、若年女性人口の流出が懸念されています。

そうした中、総務省は、人口減が著しい地方において地域外の人材を積極的に誘致し、定住・定着を図ることを目的に、「地域おこし協力隊」の制度を2009年に開始しました。隊員の任期は1年以上から3年以下。隊員1人あたりの報償費の上限は年間320万円で、それ以外にも経費が認められます。発足当時に出された地域おこし協力隊推進要綱では「地域力の維持・強化を図るためには、担い手となる人材の確保が特に重要な課題となっている」と指摘し、制度活用の推進を地方自治体に促してきました。隊員数は年々増加しており、初年度89人から2023年度には7200人に。自治体数は31から1164に増えています。一方で、任期終了後も任地に定住した隊員は52%に留まっており、地域おこし協力隊員へのアンケート(一般社団法人 移住・交流推進機構)によると、任地に定住しない理由のトップは「地域で仕事を見つけるのが難しいから」で、34%を占めました。このような状況の中、アンケートを実施した同機構も、「隊員の定住率向上を目指すため、起業に向けて兼業・副業できるよう柔軟な体制をつくることが望ましい」と提言しており、地方で仕事を見つけること、生活基盤を安定させることが、喫緊の課題となっています。

作品へのコメント

長島美紀

長島美紀

一般社団法人SDGs市民社会ネットワーク

地方に移住する。非常に魅力的に聞こえますが、現実は生計手段の確保、コミュニティへの参加、育児と、解決すべき様々な課題があります。映像に登場する渡部真子さんは、ハスカップ農家の方から学びながら試行錯誤しています。最低限の生活を送るための生計手段の確保を保証する、ディーセントワークのあり方を考えさせられる作品です。

佐藤寛

佐藤寛

開発社会学舎 主宰

地方生活に挑戦する若者の最大の難関は子供の教育である。自治体が地域おこしに励んでも小中高校が廃校になると、教育のためにiターン組は離村する。地元の若者も学校がなければ進学流出し、地域の特産農業は担い手を失なう。良い教育は都市にしかないと皆が思い込み、親が子供を都市に送り出した帰結が過疎化だが、これを逆流できるのか。地方での教育を強化し、生きがいがあり環境を痛めつけない「仕事を継ぐ」仕組みを作ることは、持続可能性に大きく寄与する。

SDGsで変える未来
  担うのは私たち

「誰一人取り残さない」。 持続可能な未来を創るため、国連はSDGsを掲げました。 しかし、SDGsは「目標」にすぎません。貧困・差別・温暖化・・・世界の「今」を映し出すドキュメンタリーは訴えかけます。この現実を変え、未来を創るのは、我々「一人一人」である、と。

解説

SDGs(持続可能な開発目標)とは?

SDGs(持続可能な開発目標)とは?

持続可能な社会の実現のため、
世界が取り組む行動計画です

SDGsは2030年に向けた「17の目標」(貧困・福祉・教育・気候変動など)。2001年に策定されたミレニアム開発目標(MDGs)の後継として、2015年9月の国連サミットで採択されました。日本政府は2016年12月に実施指針を策定し、国内の自治体や企業も取り組みを進めています。

各目標をクリックすると詳細を表示します。

  • 貧困をなくそう
  • 飢餓をゼロに
  • すべての人に健康と福祉を
  • 質の高い教育をみんなに
  • ジェンダー平等を実現しよう
  • 安全な水とトイレを世界中に
  • エネルギーをみんなにそしてクリーンに
  • 働きがいも経済成長も
  • 産業と技術革新の基盤をつくろう
  • 人や国の不平等をなくそう
  • 住み続けられるまちづくりを
  • つくる責任つかう責任
  • 気候変動に具体的な対策を
  • 海の豊かさを守ろう
  • 陸の豊かさも守ろう
  • 平和と公正をすべての人に
  • パートナーシップで目標を達成しよう
  • SDGsアイコン
Education

教育プログラム

ドキュメンタリーを用いた探究教育プログラム 探究ステップゼロ

DOCS for SDGsでは、これまで中学・高校と連携して、ドキュメンタリー映像を用いたアクティブ・ラーニング型の教育プログラムを実施してまいりました。2021年度からは、中学・高校の探究学習カリキュラムを制作する株式会社トモノカイとともに探究学習の入門プログラムを開発。SDGsを意識したテーマで社会課題を見つめ、生徒が自らの感覚を自覚して「探究モード」へと切り替わるきっかけになる授業を実施することが可能です。

本プログラムは 50分×5コマ を想定しています

  • PHASE1

    感じたことを言葉にする

    感じたことを言葉にする

    決められた動画を視聴して、
    感じたことを言葉にする練習をします。

  • PHASE2

    自分で動画を選んで視聴する

    自分で動画を選んで視聴する

    社会課題を表した動画群のなかから選んだ動画を視聴し、感じたことを言葉にします。

  • PHASE3

    グループで改善に取り組む

    グループで改善に取り組む

    動画で感じた変えたいことの改善策をグループで考えます。

  • PHASE4

    他人に伝える表現を考える

    グループで改善に取り組む

    グループで考えた改善策を自由な形式の表現で制作します。

  • PHASE5

    発表で他人に伝える

    発表で他人に伝える

    グループ発表を行いフィードバックを実施します。

「探究ステップゼロ」の特徴

他の人に伝えるための表現を考えよう

!探究の入り口に立つための練習ができる

探究で求められる「課題設定」に必要な、自分の感覚に自覚的になる練習ができるようにワークを設計。 近年ビジネスでも注目を集める「アート思考」のアプローチを参考にしています。 多くの中学・高校での導入実績を持つトモノカイの探究テキスト制作の知見が生かされています。

!世の中にある“社会課題”について知る

ドキュメンタリー動画を社会課題ごとに整理してあるので、“社会課題”とはどういうものがあり、それぞれどのような課題なのかイメージをつかむことができます。

!発表形式は自由。とにかく表現できた時点でOK!

自律的に探究を進めていく「探究モード」となるために、まずは生徒が楽しんで取り組めることが重要。 発表形式はレポートだけでなく、さまざまな表現方 法を許容することで楽しく取り組むことが可能です。

ドキュメンタリー一覧

現在、探究ステップゼロで活用ができるドキュメンタリーの一部です。
ご相談は以下のフォームよりお問い合わせください。

探究ステップゼロについてのお問い合わせはこちら(外部リンク)

制作協力

國學院大學教授の田村学氏監修の『一生使える探究のコツ』シリーズなど、全国の中学・高校にて多くの教材導入実績を持っています。
詳しくはこちら(外部リンク)

About Us

私たちYahoo!ニュース エキスパート「ドキュメンタリー」は「人々の心を動かして、社会課題を解決する」をミッションにクリエイターの作品発信をサポートしています。ドキュメンタリーが描く社会課題を、SDGsが掲げる17の目標それぞれに呼応させて、DOCS for SDGsページで作品を発信していきます。 本企画で取り上げたドキュメンタリー動画はすべて、Yahoo!ニュース エキスパートまたはクリエイター本人が編集権を持ち、責任を持って企画・編集を行っています。

Yahoo!ニュース エキスパートはSDGsを応援します。
https://www.un.org/sustainabledevelopment/
※当サイトの内容は、国連によって承認されたものではなく、国連やその関係者、加盟国の見解を反映したものではありません。
国連広報センターのSDGs特集

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